
秋の澄んだ空気のなか、抽選に選ばれた者だけが足を踏み入れることのできる場所がある。井の頭線・富士見ヶ丘車両基地見学会である。富士見ヶ丘駅を降り、静かな住宅地を少し歩いた先に現れるその敷地は、都心にしてはゆとりを感じさせるが、広大な若葉台車庫を知る身には、どこか親しみやすい大きさにも思える。
運転席を間近に見つめることのできる静かな時間や、休憩所として佇む一両の車両が、訪れた人々をやわらかく迎えてくれる。そしてふいに始まる吊り上げ実演は、日常では決して目にすることのない鉄道の裏側を覗かせ、見慣れた列車の印象を少し変えてしまう。
洗車体験や機器操作、陸軌両用車への乗車といった数々の催しは、鉄道を「乗るもの」から「触れるもの」へと変えていく。さらに、各地へ譲渡されていった井の頭線の歴史がパネルに並び、その線路が遠くへと続いていることを静かに語りかけてくる。
この場所にいると、普段何気なく乗っている電車の奥に、もうひとつの世界が広がっていることに気づかされるのである。


















井の頭線・富士見ヶ丘車両基地見学会
2019年10月26日(土)
9:30-11:30、13:00-15:00
抽選で2000名の招待制主な内容
・洗車の体験乗車
・運転席見学
・陸軌両用車の体験乗車
・機器類の操作体験
・グッズ販売
・プラットガール横田美紀さんご来場
・けい太くんグリーティング